ビールの基礎知識

ビールの色の違いはモルトにあり!

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ビールの色の違い
ビールっていろんな色があるけど、どうして違うの?何か理由があるのあろうか。種類はどれ位あるの?教えて下さい。

ビールの色。確かに小麦色のビールと言っても、その色合いは様々。

黄金色もあれば、琥珀色、ブラウンにホワイト。そして、コーヒーの様な濃い色もあれば、墨の様な真っ黒なビールまで・・・。

さて、こちらでは下記ポイントを踏まえて、『ビールの色』について解説していきたいと思います。

・ビールの色はモルト(麦芽)で決まる!
・モルトの種類

ビールの色を決めるモルト

ビールの色を決めるモルト
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ビール。特に、黒ビールでもっとも大切なのが色!

その色を造り出すのがモルト(麦芽)!

そして、そんなモルトを総称して『スペシャルティーモルト』と言います。

モルト(麦芽)の役割の一つ。それがビールの色を決める要素

ベースモルトがビールの基盤を造るのに対して、このスペシャルティーモルトは色、味、そして香りをビールに付け加えるモルト(麦芽)です。
関連記事:ベースモルトはビールの基本【準備中】

では、このスペシャリティーモルトは、どのように作られるのでしょうか?

このモルト(麦芽)は、焙燥(温風で乾燥)という工程において、約150度から温度が高いものになると200度以上で乾燥させる事となります。

その為、麦芽が本来持っている糖化力(デンプンを糖に分解する酵素)は、この時点で無くなってしまいます。

そう、このモルト(麦芽)単体ではビール造りは行えないのです!

では、このスペシャルティーモルトの役割は?

それはズバリ!
ビールに色と香ばしく芳醇な香りを付ける為です。

ビールの色度を表すコード

ビールの色度
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上記でも記載したように、これ程の温度でモルト(麦芽)を焙燥させると、まさしく「焦がす」といった感じになります。

その香ばしさが、ビールにコクや独特な香り(焙燥香)を与える事となるのですが・・・。

ただ、このスペシャルティーモルトを入れる量には注意が必要です!

余り入れ過ぎるとビール本来の香りを崩してしまい、独特な焦げ臭さだけが際立ってしまうからです

ところで、ビールの色を判断する基準には、どのようなコードが用いられているのでしょうか。

ビール 色の目安を計る『EBC』と『SRM』

日本では、SRM(Standard Reserch Method)というチャートを基準にビールの色を表しています。

これは、アメリカの団体(American Society of Brewering Chemists)が作成しているもので、仕上がったビール自体の色を表しています
また、麦芽の色は「Lovibond」で表します。

欧州では、EBC(European Brewery Convention/ヨーロッパ醸造協定)による色度数によって表示されています。

この色度は、ビール自体の色と麦芽の色を両方表しています

ビールの色の指標:SRM/ECB

スペシャリティーモルトの種類

スペシャリティーモルトの種類
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こちらでは、数多くあるスペシャルティーモルトの中から代表的なものを紹介していきたいと思います。

焙燥温度や使われている地域。
それに、メーカーによっても呼び方が変わってきます。

ビールの色を決める代表的なモルト(麦芽)

アンバーモルト

◆焙燥温度
90℃前後で焙燥され、その後150℃程で焙煎されたモルト

◆色・香りの特徴
ビスケットのような香りがあり、マイルドエールなどに赤みを付けるために用いられるモルトです。
SRM:6~14

カラメルモルト(アメリカ)/ クリスタルモルト(イギリス)

◆焙燥温度
麦が発芽した後、50℃~70℃の温度でお湯に浸し、糖化させてから120℃~180℃で焙燥されます。

◆色・香りの特徴
このモルトの糖は、発酵されずそのまま残り、甘味とコクをビールに与えます。
また、ダークやミディアム、ライトによって色の度合いは様々です。
SRM:10~30

チョコレートモルト

◆焙燥温度
カラメルモルトよりやや高めの温度(約160℃以上)で焙燥されるモルトです。
SRM:25~40

◆色・香りの特徴
鋭い苦味と芳ばしいロースト風味が特徴。ポーター、ブラウンエール、デュンケル等に使用されるモルトです。

ブラックモルト(黒麦芽)

◆焙燥温度
220℃以上という、ほとんど焦げた状態で使われるスペシャリティーモルトです。

◆色・香りの特徴
燻製の様な独特な香りと渋みが特徴的。スタウトやスコッチエールなどに使用されるモルトです。
SRM:35~60

ローステッドバーリー

◆焙燥温度
220℃~230℃の高温で焙燥されます。

◆色・香りの特徴
大麦又は小麦を発芽させずそのまま焙燥を行います。
インペリアルスタウトなどに用いられ、真っ黒な色合いは、まさに漆黒の黒!といった感じです。
SRM:40~70

ビールの色の違いは、モルトの焙燥温度の違いにある事がお解り頂けたのではないでしょうか。また、このモルト自体では発酵が出来ない点も、特徴的な要素です。まさにアクセントを付ける為のモルト。特に、濃い色合いのビールは、その独特な香りやコクも楽しむ事が出来るので、是非「いつもの『生』」だけでなく、黒ビールも楽しんでみて下さい。

『ビールの色の違いはモルトにあり!』は以上となります。

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