ビールの基礎知識

ビールは酵母の種類によって違う

投稿日:2019年6月10日 更新日:

ビールは酵母の種類によって違う
よくエールとかラガーとかって言いますが、なぜビールによって呼び方が違うのでしょう。教えて下さい。

確かに、これもビールの疑問の一つに挙げられる話題です。

よくよく考えてみると、その違いがイマイチ理解出来ていない・・・。

さて、こちらでは下記ポイントを踏まえて、『エールとラガーの違い』に関して解説していきたいと思います。

ビールの基本は2種類!

ビールは大きく分けて2種類に分類される

ビールはラガーとエールの2種類
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ビールには、大きく分けて2種類のタイプがあります。

それが、「上面発酵」と「下面発酵」です。

これらは、酵母の性質の違いによって分類され、醸造過程も大きく違ってきます。

また、拡大解釈するともう一つのビールタイプが存在します。

それは、エール(上面発酵)の一種の『ランビック』です。

ベルギーのある一部の地域でのみ使われている『自然酵母』で醸造されるビールを指します。

ラガービールとエールビールの違い

先ず上面発酵ですが、これは「エールタイプ(エール酵母)」と呼ばれ、発酵の仕組みがまだ解っていなかった時代に用いられていた発酵方法です。

常温(15℃~25℃程度)でアルコール発酵させ、酵母が自身の役割を果たして終了すると、表面(上面)に浮かんでくることからそう呼ばれています。

次に下面発酵ですが、これも文字通り酵母が底(下面)に沈殿して溜まることからそう呼ばれています。

これはラガータイプ(ラガー酵母)と呼ばれ、ビールの歴史から見ると比較的浅く、15世紀から使われる様になりました。

現在世界中で造られているほとんどのビールが、このラガータイプのビールとなります。

因みに、発酵温度は0℃~15℃で低い温度でも活動できる酵母が下面発酵酵母です

エールビール(上面発酵)とは

エールビール(上面発酵)とは
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エールビールで使われる上面発酵酵母は、有史以前から利用されている大変古い歴史を持つ酵母です。

ラガービールが世に誕生するまでは、世界中のビールがこの酵母によって造られていました。

エールビールの特徴

エールビールの特徴
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特徴としては、発酵期間が3、4日程度と短く、熟成期間も一週間程度で、約2週間程で飲める状態になることです

発酵温度は常温(15℃~25℃程)で行われ、地下室など気温変化の少ない場所で熟成させます。

そしてこのエールビールは、エステル(酸とアルコールの化合物)や2次発酵の段階で加えられる新たな酵母により、素晴らしい果実香が造り出されます。

エールの本場であるイギリスでは、この香りを味わうには常温で飲むのが良いとされ、地下室などでエールを熟成しているブルーパブなどでは、生ビール(リアルエール)として愛飲されています

イギリスのエールで黒ビールと言えば、まずポーターが取り上げられるでしょう!

このエールの歴史は1700年頃から造られたと言われ、途中、途絶えたこともありますが、現在では世界有数のビール会社「ギネス社」により、スタウトの中で脈々と生き続けています。

もともとポーターが出来た経緯は、当時数種類のエールをブレンド(ペールエールやブラウンエールなど)して出されていたエールを、「ポーター」というブランドとして商品化されたタイプです。

名前の由来は諸説いろいろあるようですが、その一つに、ロンドンの市場関係者、特に運搬人(ポーター)の間でよく飲まれていたというところから、そう名付けられたのではないかと言われています。

ラガービール(下面発酵)とは

ラガービール(下面発酵)とは
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このビールが生まれたのは、ドイツ南部バイエルン地方が発祥の地です。

ラガーで使われる酵母(下面発酵酵母)は、低い温度(5℃程度)でも発酵する性質を持っていて、冷蔵技術が発明されてからは、一年中(暑い夏場でも)安定したビールを造ることが出来るようになりました。

その為、多くの国々へと広がりを見せ、我が日本でも大手醸造メーカーがこのラガータイプを基本にビールを製造する事となります。

ラガービールの特徴

ラガービールの特徴

このビールの発酵期間は、およそ1ヶ月ほど
最初の一週間程度で酵母が必要とする糖類を消化し尽くします。

その後、アルコールと炭酸ガスに分解させる糖類がなくなった状態で、温度を5℃以下に落とします。

すると酵母の動きを止まり、約一ヶ月程度熟成させることにより安定したビールが誕生します

ラガータイプのビールは、エールに比べあっさりとした味に仕上がります。
その理由の一つに、エステルがあまり生成されない点が挙げられます。

フルーティーな香りを造り出すエステルは、低い温度で発酵させる酵母からは生成されません
その為、比較的あっさりとしたビールに仕上がるのです。

ドイツで黒のラガーと言えば「シュバルツ」!
シュバルツとは、ドイツ語で「」を意味し、ドイツで黒のラガービールと言えば、このラガービールを指します。

また、ここからドイツのラガービールの歴史も始まったのです。

と言うのも、昔のビールは焙燥技術が今ほど発達しておらず、黒いビールが主流だったので、ドイツで造られた最初のラガービールもシュバルツ(黒ビール)だったのです。

この黒ビールは、見ために反して苦味は軽く、麦芽の風味がしっかりと映えた素晴らしい味わいを楽しむ事が出来ます。

「エール」、「ラガー」の違いは、「使われる酵母の違い」という事がお解り頂けたでしょうか。まさに、このビール酵母の違いによって、味わいも香りもガラッと変わり、ビールと言うカテゴリで一括りではまとめられません。まさに、別物のお酒と表現してもいい程の違いがあります。

『ビールは酵母の種類によって違う』は以上となります。

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