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ビールには大きく分けて2種類のタイプがあります。上面発酵、そして下面発酵です。これらは酵母の性質の違いによって分類されます。
まず上面発酵ですが、これはエールタイプと呼ばれ、発酵の仕組みがまだ解っていなかった時代に、常温(15℃〜25℃程度)でアルコール発酵させ酵母が自身の役割を果たして終了すると、表面(上面)に浮かんでくることからそう呼ばれています。
次に下面発酵ですが、これも文字通り酵母が底(下面)に沈殿して溜まることからそう呼ばれています。
これはラガータイプと呼ばれ、ビールの歴史から見ると比較的浅く15世紀からですが、現在世界中で造られているほとんどのビールがこのラガータイプです。
ちなみに発酵温度は0℃〜15℃で低い温度でも活動できる酵母が下面発酵酵母です。
エールビールで使われる上面発酵酵母は、有史以前から利用されている大変古い歴史を持つ酵母です。ラガービールが世に出るまでは、世界中のビールがこの酵母によって造られていました。
このエールビールの特徴は、発酵期間が3,4日程度と短く、熟成期間も一週間程度で、約2週間程で飲める状態になることです。
発酵温度は常温(15℃〜25℃程)で行われ、地下室など気温変化の少ない場所で熟成させます。
そしてこのエールビールは、エステル(酸とアルコールの化合物)や、2次発酵の段階で加えられる新たな酵母により、素晴らしい果実香が造り出されます。
エールの本場であるイギリスでは、この香りを味わうには常温で飲むのが良いとされ、地下室などでエールを熟成しているブルーパブなどでは、生ビールとして愛飲されています。
イギリスのエールで黒ビールと言えば、まずポーターが取り上げられるでしょう。このエールの歴史は1700年ごろから造られたと言われ、途中、途絶えたこともありますが、現在では世界有数のビール会社、ギネスによってスタウトの中で脈々と生き続けています。
もともとポーターが出来た経緯は、当時数種類のエールをブレンド(ペールエールやブラウンエールなど)して出されていたエールを、ポーターというブランドとして商品化されたタイプです。
名前の由来は諸説いろいろあるようですが、その一つに、ロンドンの市場関係者、特に運搬人(ポーター)の間でよく飲まれていたというところから、そう名付けられたのではないかと言われています。
この頃には、アイルランドにも輸出されるようになり、1970年代初頭までこのイギリス生まれのエールは作られていました。そして現在のギネススタウトの原型になったようです。
ラガービール誕生の項目でも述べましたが、このビールが生まれたのはドイツ南部バイエルン地方が発祥の地です。
そして、そこから多くの国々へと広がり、我が日本でも大手醸造メーカーがこのラガータイプを基本にビールを製造しています。
ラガーで使われる酵母(下面発酵酵母)は、低い温度(5℃程度)でも発酵する性質を持っていて冷蔵技術が発明されてからは、一年中(暑い夏場でも)安定したビールを造ることが出来るようになり、エールビールに変わり世界中を席巻したのです。
このビールの発酵期間はおよそ一週間程度で、酵母が必要とする糖類を消化し尽くし、アルコールと炭酸ガスに分解するものがなくなった状態で、温度を5℃以下に落とし、酵母の動きを止めます。その後一ヶ月程度熟成させることにより安定したビールになります。
ラガータイプのビールはエールに比べあっさりとした味に仕上がります。
その理由の一つに、低い温度で発酵させる酵母からはフルーティーな香りを造り出すエステルがあまり生成されないので、比較的あっさりとしたビールが出来上がるのです。
ドイツで黒のラガーと言えばデュンケル(ミュンヘンダーク)が挙げられるのではないでしょうか。
デュンケルとはドイツ語で黒という意味で、ドイツで黒のラガービールと言えばこれに当たり、ここからドイツのラガービールの歴史も始まりました。
と言うのも、昔のビールは焙燥技術が今ほど発達しておらず、黒いビールが主流だったのでドイツで造られた最初のラガービールもデュンケル(黒ビール)だったのです。
このビールは見ために反して苦味は軽く、麦芽の風味がしっかりと映えた素晴らしい黒ビールです。
-----ビール豆知識 コンテンツ-----
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